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ついった
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長い銀髪の男だった。銀線のようにスルリと輝いた、よく手入れのされてそうな髪。
どこかの貴族のお抱えだったのだろうか?
玉座の前、一人肩片ひざをついて礼をとった彼は服装をとっても、旅のマジックフールにはどうしても見えなかった。
洗練された、でもどこか芝居ががった動作は、どちらかというと道化そのものか、または媚びと自信に溢れた男娼のようだ。
彼はその場に居た誰もが見たことの無いような、奇魔術を次々と披露し、簡単に皆を虜にしてしまった。
その腕だけで国王に謁見を許されたのだから、当然ともいえるのだろうか?
彼の周りに浮いた光の魔方陣は美しく、彼の作り出した光の生き物たちが花と星になって周囲をきらめいた時は、同時になんとも良い香りがして、本当に夢のような心地になった。
彼はその場で雇われ、王室付のマジックフールとなった。
そして城で見かける彼はそのとき以上に美しい服や装飾を身につけ、どちらかというとパーティなどの裏方として働いていたほかのマジックフール達と違い、常に前に出て彼自身を一つのショーとして見せていた。
歩くと見えないところに付けた鈴がなる。
鈴の音に気づいて振り返れば、彼は微笑んで礼をした。
彼の瞳の色は毎日違っていて、彼の在りようの不思議な美しさを際立たせていた。

しかし彼が城でマジックフールとして働いていたのはほんの三ヶ月程度に過ぎない。
彼の独創的な奇魔術は、周りのマジックフールにも大きな影響を与え、また彼が高等な魔術使いであることを周囲に知らしめていった。
それが仇となったといえる。
国が戦争をはじめたそのとき、彼はマジックフールでいられなくなった。
彼は魔術兵のひとりとして、戦場へ送られた。
そこでも彼は裏方ではなかった。
最前線で戦う彼は、それでも美しかったと聞く。
大きな奇魔術で目くらましでも、と思っていた城の老参謀の期待をある意味裏切って。
彼は圧倒的な攻撃魔術をもって敵軍を壊滅させていったのだ。

 
 
 
 
半端だけれどここまでで。
SSというより、思い浮かんだ設定をSS調でまとめたもの。

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