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ついった
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僕は時々思い出す
僕が時々聞き取れなかった言葉のことを

言葉を聞き取るのに人はかなり予測をしていると思う。
英語の読解問題のようにこんな話だから、と類推し、予測している。
だから予想外の言葉は聞き取れない。
僕の名字は少し変わっていて、いつだって聞き返される。
それは名字らしくないから聞き手のボキャブラリーに存在してなくて、だから予測されないのだと思っている。

さて僕は時々言葉が聞き取れない
あの朝のような昼のビルの隙間で、あの夕陽のもとで、
僕は何度かその言葉を聞き返した。
繰り返された言葉も聞き取れなかった。
僕は敢えて不思議そうな顔をして首を傾げて見せて、その気まずい状態から抜け出した。
しかし時々思い出すのだ
僕は何を言われたのだろう
僕の知らない言葉だったのか
それとも僕の予想しない言葉だったのか
わからないまま、しかし消えることもなくもやりと残る言葉は
朝焼けか夕焼けのようで寝ぼけて見る夢のように感じている

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