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ついった
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「俺はね、きみの本当のさいわいの為ならこの体が何べん焼かれたって構わないよ。俺の幸いは、たぶん俺が焼かれたらきみが幸せと思えないとこにある。」
少し深く息を吐いた
「でもきみの本当のさいわいって何だろう」
空は黒くて星はこぼれそうなほど。
「この話は引用するには寂しすぎるね」
彼は少しだけ寒そうに身を寄せた。
静かにずっと、一人だけしゃべっていた。もうひとりは息をひそめるくらいに、じっと話を聞いている
「ふたりで手をつないでじっと空を見たら、どんどん星の中を旅してゆける。きれいなさそりの真っ赤な炎も見える」
そう言う彼の目がチラリと光る。
赤く。
彼はニヤリと笑う。
「俺も大概真摯だが。
 俺には熱がある。
 炎よりずっと熱く。
 俺は浮かされて生きている。
 俺の力、俺の一番の狂気」
彼はすらすらとまるで芝居のように話しだす。静かな調子は消えて今にも大声で笑いだしそうな調子だ。
彼はいつのまにか立ち上がっている。空をまっすぐみあげていた
「星の光が!まわる、流れる!そのラインを追え!
 まったくもってすばらしい夜だ!」
空気が泡になったようなかんじがした。
たくさんの流星が長い尾をひいて流れる。
狂ったような爆音が耳に響いて、何もわからなくなる。
星がいくつも落ちて、強く不思議な光を放って砕けた
「きれいでしょう?」
彼は振り返るとニッコリ笑うのだ。
チラチラ光に照らされて、とっても楽しそうに笑っていた。
 
 
 
 
昨日サンシャインのプラネタリウムで銀河鉄道の夜を見た。
しんみりしすぎるとつまんないので静かなのからうるさい感じに書いてみる。
真摯な狂気と魔法。あと夜と星。熱。赤。
全部詰め込んでみる。

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